米ナス、長ナス、白ナス(2021年9月)

先日、米ナス、長ナス、そしてスーパーではあまり見かけない白茄子(ホワイトベル)、青ナス(緑ナス・翡翠ナス)をいただきました。

一般的な紫色のナスは、皮の紫部分にポリフェノールの一種であるアントシアニンが含まれているとよく耳にします。ちなみにアントシアニンには抗酸化作用をはじめ、発ガン予防、高血圧や動脈硬化を予防するといった効果があるといわれています。白ナス、青ナスはどうなのでしょう。

まずは白ナス。紫色がないので、やはりアントシアニンは含まれません。ですが、アクの成分となるクロロゲンは紫色のナスと変わりなく含まれています。アクの成分とはいえクロロゲン酸には発ガン予防、糖尿病の予防、脂肪の吸収抑制効果があるといわれています。白色だからこそ、アク抜きは十分に行わないと、調理した時の変色が目立ちます。せっかくの白色を生かしたお料理に仕上げるならば、アク抜きは必須です。ホワイトベルの色味を生かして、調味料は白だし、レモン汁、ナンプラーなど色味のないものを使った料理がオススメです。

次いで青ナス。手に持った感じはこの中で一番固く、引き締まった感じがします。ですが、加熱調理するとすぐに柔らかくなり、崩れやすくなります。薄切りにした調理法よりも厚切りにして田楽やステーキがぴったりです。白ナス同様、アントシアニンは含まれてはいませんが、それ以外は一般的なナスと変わりはなく、ビタミンBやC、ミネラルとカリウム、食物繊維等が含まれています。

また、油や調味料を吸収しやすい特性を持っています。油や塩分の摂取が気になる場合は、多くの量を作り置きせず、調理後すぐに食べることで過剰な油や塩分の染み込みを防ぎ、油や塩分の過剰摂取を防ぐことができます

ナスは種類によって、栄養成分が多少変わり、調理方法も様々です。美味しさには変わりはありません。白ナス、青ナスを見かけたら手にとってみてください。

参考文献;あたらしい栄養学、旬の食材百科