私たちのからだは食べたものだけでできています。好きなものばかり食べるのではなく、からだに必要な栄養素を食事からとらなければ、健康なからだはつくられません。
しかし、現代は好きなときに、好きなものを、好きな量、しかも料理をしなくとも食べられる時代になりました。これらの食環境により、生活習慣病に大きな影響を与える肥満が問題となっていることから、肥満防止の食事についていくつかご紹介します。
★20分かけてゆっくりよく噛んで!
・一口サイズを小さくします。スプーンも小さなティースプーンにします。
ご飯の一口サイズは7g(100gを14口)です。
・歯ごたえのある硬い野菜、キノコ、海藻、コンニャク、玄米ご飯など
をよく噛みます。汁物(水やお茶でもOK)を最初に一口ゆっくり飲
むと、空腹感が落ち着きます。
★野菜・魚・大豆製品の料理を増やそう!
・簡単な野菜料理は、緑黄色、淡色、キノコをたっぷり食べられるスープがおすすめです。
嫌いな野菜は薄く切り、食べられる野菜は大きく切って水だけで煮ます。
冷めたら、冷蔵庫で3日間保存できますので2日間は好きなカップスープの素に野菜と煮汁も入れて電子レンジで温めます。3日目は残った野菜にカレールーを入れると、野菜の優しい甘みが感じられるカレーになります。鍋の材料(ニンジン、トマト、ブロッコリー、パプリカ、ナス、カリフラワー、タマネギ、コーン、ジャガイモ、シイタケ、シメジ、エリンギ)
・簡単な魚料理は、すりおろしたニンジンにマヨネーズ混ぜサケ、タラ、メカジキ、ハンペンなどにぬり、とろけるチーズをのせて焼くだけです。
・簡単な大豆料理は豆ごはんと豆汁です。おつまみ昆布大豆30gと米3合を一緒に炊きます。豆汁は昆布大豆10gに水200mlを入れて冷蔵庫で一晩おき、少量のみそ、しょう油、塩などで味をととのえます。長葱や水菜を加えてもよろしいです。
★お菓子の選び方
・1日の目安は200kcal程度にします。100kcalのお菓子の量はあられ、煎餅、チョコレート、ポテトチップス、ビスケット、クッキー、スナックなどおおよそ20g、ケーキ類はおおよそ30g、和菓子はおおよそ40gです。
お腹が一杯になるまで食べるのではなく、自分の適正量でお腹が一杯になる食べ方を身につけましょう。
命を頂戴する「頂きます」、駈けずり回って食事を用意してくれる「ご馳走様」を毎食繰り返し、感謝をしながら幸せな食事時間をお過ごし下さい。
※参考資料 女子栄養大学出版部『栄養と料理』 食品「いつも食べる量」のエネルギー・塩分早わかり 東京 平成4年6版