日本の発酵文化

 和食が健康に良い、美味しいとされる理由の一つに発酵食品の存在があります。

 日本で豊かな発酵文化が花開いた理由の1つに高温多湿な気候があります。味噌、醬油、日本酒など日本の伝統的な発酵食品の多くは麹菌によって作られますが、麴菌は高温多湿な環境を好むカビの一種です。また、高温多湿な気候のため食材が腐敗しやすかったことも関係していると考えられ、そのままでは腐ってしまう食材を長期保存するために世界的に見ても例がないほど、多くの発酵食品が誕生しました。
 日本人が米を主食としてきたことも発酵文化が栄えた要因の一つです。麴菌は米によく生育でき、稲藁には納豆菌もついています。

 私たち日本人は食事の前には「いただきます」、食事のあとには「ごちそうさまでした」とあいさつをします。食べ物を大切にする心、食べ物に対する感謝の気持ちは伝統的な食文化と共に育まれてきたのでしょうね。