お米の栄養価と分(ぶ)つき米の活用

 お米の栄養価と()づき米の活用方法についてご紹介します。

 収穫した稲から、もみがらだけを取り除いた状態のお米を「玄米」といいますが、図1のように糠層、胚芽、胚乳から出来ています。玄米から糠や胚芽を取りのぞき、胚乳だけを残したものを精白米といい、糠や胚芽を残して精米する米を分づき米といいます。例えば、糠層を30%取り除いたものを3分づきといい、50%取り除くと5分づきとなります。

 玄米は表1のように精白米に比べて、食物繊維、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。一方で、ボソボソしていて精白米と比べて粘り気も少なく食べにくいという欠点があります。

 分づき米であれば精白米よりは栄養価に優れ、玄米よりは食べやすいという特徴があります。玄米があれば、コイン精米機で1分づき・3分づき・5分づき・7分づきなど好みの度合いで精白することができます。精白の度合いを好みによって選択する方法のほかには、分づき米を混ぜて炊く方法があります。写真は3分づきと8分づきを2:1の割合で混ぜて炊いたものです。精白米と比べて薄茶色っぽくなりますが、精白米に近い粘り気が出て、3分づきだけで炊いたものよりもかなり食べやすくなります。

 分づき米は精白米よりは浸水時間を長くする必要がありますが、例えば、朝食分なら前日の寝る前から浸水しておき、夕食分なら朝出掛ける前に浸水しておけば十分に浸水時間がとれます。ただし、気温の高くなる夏場は冷蔵庫で保管しておいたほうがよいでしょう。

 皆さんもお好みの配合を見つけて分づき米を活用してみませんか。