4月は、1年の節目となるため、進学、就職、転勤等、生活の変化で心身ともに疲れやすい時期です。
疲れた時は甘いものが食べたくなります。これは脳からのエネルギー補給のアラートです。ヒトの体の中で一番エネルギーを使う場所は脳といわれ、脳だけで1日およそ120gのブドウ糖を消費しています。3食きちんと食事をとっていれば補えるものですが、食事を抜いたり、オーバーワークなどで不足すると、疲れや集中力の低下、イライラを感じます。そんなときは、ブドウ糖の補給が必要です。
しかし、ブドウ糖もとり過ぎには注意が必要です。過剰摂取すると血糖値は乱高下し、逆に脳のはたらきを不安定にしてしまいます。実は甘いもののとり過ぎによって、眠気がとれない、頭がぼーっとする、だるさが抜けないといった症状を引き起こし、余計に疲れを感じてしまうこともあるようです。
そこでおすすめなのが、糖質をあまり含まないたんぱく質が豊富なおやつです。チーズ、ヨーグルト、ナッツ、小魚など、たんぱく質のおやつは血糖値を急上昇させることもありませんし、疲れによいでしょう。体の疲れを軽減するBCAA、疲労回復をサポートするアルギニン、神経伝達物質の材料となり脳疲労を軽減するトリプトファンなどのアミノ酸が、体の中から疲労回復をうながします。たんぱく質のおやつを上手にとり入れましょう。

参考文献:『知識ゼロでも楽しく読める!たんぱく質のしくみ』
監修 理学博士 佐々木一