梨~日本なし~

日本では、梨は日本なし、洋なし、中国なしの3系統が栽培されています。

日本なしの原産地は中国で、弥生時代、稲作と同じ時期に中国大陸から持ち込まれた最も古い栽培果実の一つといわれています。

ここ宮城県でも県内産のみずみずしい梨が旬を迎える頃となりました。
宮城県は梨の生育に適した豊かな土壌があり、主に蔵王町や、利府町、美里町、角田市で栽培され9月から11月頃にかけて「幸水」「豊水」のほか「長十郎」「あきづき」「新高」等の様々な品種の味を楽しめます。

さくっとした歯切れの良さと清涼感のある甘みが魅力の梨は、カリウムが豊富で高血圧の予防や、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸の働きにより疲労回復効果が期待されます。
さわやかな甘みの成分であるソルビトールという糖アルコールを含み、のどの炎症を抑え、腸内環境を整えるうえでも有効に働くとされます。
さらに、たんぱく質分解酵素のプロテアーゼにより、すりおろした梨を焼き肉用の肉に加えて肉を柔らかくする効果もあります。

冷気に長くあてると甘みが抜けやすいので、常温で保存し冷蔵庫には食べる1日~数時間前に入れておくとよいでしょう。

残暑は気温の変化や溜まった夏の疲れにより、体調を崩す人も多い時期です。
県内産の梨で残暑疲れの体に潤いを補給してみてはいかがでしょうか。

参考資料:あたらしい栄養学 高橋書店
食材王国みやぎ 宮城旬鮮探訪より引用