~大根~

寒い冬の食卓には欠かせない大根ですが、野菜としての歴史は古く、エジプトでは紀元前から栽培されており、日本には奈良時代に伝わり、江戸時代で本格的に栽培されるようになったと言われています。

大根にはアミラーゼ等の消化酵素が含まれており、アミラーゼはでんぷんの消化を助け、胃もたれや胸やけを予防・改善します。焼いたお餅に大根おろしをからめて食べる「からみ餅」はアミラーゼの効果が発揮され、胃もたれせずにお餅を食べることが出来ます。

また、大根の辛み成分であるイソチオシアネートも消化促進や食欲増進作用があります。その他、抗菌・抗炎症作用、肝臓の解毒作用を高め、発がんの抑制等にも効果があると考えらえています。大根はビタミンCも豊富で免疫力アップや美肌効果も期待することが出来ます。

宮城県南部の丸森町筆甫(ひっぽ)地区では、寒風の中輪切りの大根を家々の軒下で天日干しし、「へそ大根」を作ります。へそ大根は保存性が高く、食感が良く素材の香りや甘みを感じられるため、旬の大根のおいしさをいつでも味わえます。

参考資料:名取貴光監修、新野菜の便利帳健康編、高橋書店他