~梅(うめ)~

 原産地は中国で、中国最古の薬物学書に記載のある古くからの果樹です。日本へは奈良時代に伝わったと言われています。

 梅には様々な効果と機能があり、梅に含まれる「梅リグナン」は細胞の老化を防ぐ抗酸化作用に加え、抗炎症作用・抗ウイルス作用があると言われています。また、梅に含まれているクエン酸にはカルシウムや鉄の吸収を促し、カルシウムが骨から出ていく事を防ぐ働きが報告されています。さらに、体内で発生する疲労物質と結合して、エネルギーを作り出すサイクルを活発にする働きもあるため疲労回復にも有効です。

 青梅にはアミグダリンという物質が含まれており、生で食すことができません。体内に入ると青酸を発生させて中毒症状を起こす可能性がありますが、熟すことや加工することで減少し安全に食べられるようになります。

 宮城県での主な生産地は蔵王町、角田市、大河原町、大崎市で、特に大河原町では加工業者が減り、地場産品も少なくなったことに関して観光物産を盛り上げていくために「梅の地場産品復活プロジェクト」を行っています。プロジェクトの内容は収穫された大河原の特産の梅を使用し、「梅みやび」という梅シロップを販売しています。

 食物繊維やカリウム等も豊富に含まれていますが、特に梅干しは塩分も多いため、摂り過ぎに注意して暑い夏を乗り切りましょう。

               

参考資料:名取貴光監修、新・野菜の便利帳、高橋書店他

大河原町観光物産協会